シクラメン

花の少ない冬の季節、園芸屋さんにシクラメンが一杯に並び始めました。園芸種シクラメンは、一般的には香りがありません。そして、1996年(平成8年)に埼玉県農業技術研究センター(旧 埼玉県農林総合研究センター園芸研究所)が、バイオテクノロジーを駆使して世界で初めて園芸種に野生種の芳香を取り入れた「芳香シクラメン」を誕生させました。現在では、バラとヒアシンスを合わせたような香気を持つ芳香シクラメンも一般に流通するようになりました。

芳香シクラメンについて
https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/20318/hokosikuramen.pdf

芳香シクラメン生産者のご紹介
https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/20318/hannbainouen.pdf

花に魅かれ人 2023/12/14(Thu) 18:39 No.1695
Re: シクラメン
布施明さんが歌う「シクラメンのかほり」があります(1975年レコード大賞)。作詞作曲は、当時は銀行員だった小椋佳さんです。

https://www.youtube.com/watch?v=5ajCdljL7BI

真綿色したシクラメンほど
清(すが)しいものはない
出逢いの時の君のようです
ためらいがちにかけた言葉に
驚いたようにふりむく君に
季節が頬をそめて過ぎてゆきました

うす紅色のシクラメンほど ……
うす紫のシクラメンほど ……

この歌詞には、真綿色、うす紅色、うす紫と色は出てきますが、香りは全く出てきません。そして、この楽曲がリリースされた1975年当時、香りのあるシクラメンはありませんでした。なのに、「シクラメンのかほり」となっています。また、「かおり」、「かをり」ではなく、「かほり」となっています。なぜでしょう?

 一説に、この曲は作者の小椋さんが自分の妻の「佳穂里」(かほり)さんに宛てた愛の賛歌であり、美しいシクラメンを妻に見立て、その名を付けたとの推測があります。小椋さんは「それ(妻の名前が込められていること)を聞くと家内は怒りますよ。俗説です」と言っています。

 それにしても、この曲のリリースから20年を経て、香りのあるシクラメンを誕生させた埼玉県の園芸研究者に感服です。

花に魅かれ人 2023/12/14(Thu) 18:42 No.1696
処理 記事No 暗証キー

- JoyfulNote -